白く震えた旅人に残る絆

 多忙なのか怠慢なのか、うやむやにするように日々が過ぎていき、気がつけば1月が終わろうとしていた。ここに綴らない時間が増えていくのを頭の片隅で気にしながら、気にならなくなるのではと思いつつもそうはならず、かえってこれ以上途絶えさせるのはまずいという気持ちのほうが大きくなって、これを書いている。


 傷ついたり苦しくなったりしながらも、心の健康と平穏は保たれている。居心地のいい場所が確かにそこにあるのだと思うと、それによって踏みとどまれる。大丈夫だと言い聞かせる声が、きちんと聞こえる。


 写真を撮ること、新たな音楽に触れること、形のないものについて考えること、それらの積み重ねの先には、読書をする以外のかたちで自分のものになる言葉があるような気がしている。
 読むことと書くことから離れることは、必ずしも言葉をやせ衰えさせはしないはずだと言い訳のように唱えながら、精神的な部分を支えるために自分自身が求めるものを追いかけている。


 一つの転機が近づく。少しずつ重ねてきた緩やかな時間の足場から、見えてくる景色が楽しみでならない。