2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

物が語るうつくしさ

買わない理由が見つからない。そう思った本がある。 小川洋子 クラフト・エヴィング商會 『注文の多い注文書』(筑摩書房) 大好きな作家である小川洋子さんが、吉田篤弘さんの『針がとぶ』(中公文庫)の帯と解説を書かれていたことでさえうれしかったのだ…

猫を拾いに行きたい

川上弘美さんの『猫を拾いに』(マガジンハウス)を読み終え、感想をツイートしたものをまとめておきたい。思いつくままだらだらとツイートしてしまったために、それなりの量がある。これなら初めからここに書けばよかったと思った。 川上さんの言葉はいつも…

言葉の窓辺でまどろむ

窓際に座って外を眺めるという行為には、いつでもどこか魅力的な何かを感じる。高さのある場所から、普段とは違う視点で、眼下に広がる景色を見ていると、地上からは見慣れているのに、しばらく眺めていたいと思う。交差点を行き交う人々を窓から見下ろすこ…

吉田篤弘さんばかり読んでいた

twitter上で、深夜に突発的に文章が書きたくなり、書きつづった吉田篤弘さんの本への所感を、流れていくのがもったいないのでまとめておきたい。ツイートに、少し手直しも加えつつ。 何か一つのことに打ち込む様子を表す助詞「ばかり」の持つ魅力を、吉田篤…