2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧

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昨日の読書記録では本の名前を並べただけだったけれど、改めて、一年間を振り返って日記を書こうと思う。明日は22時半までバイトなので、おそらく終わってからだと何も書けない。ということで、2010年最後の日記である。 思えば昨年末は、就職のために英語や…

読書記録2010

年の瀬ですね。忙しい一年でしたが、それでも自分の好きなことは続けてやろうと読書に励み、結構な量を読むことができたと思ってます。読んだ本のタイトルを並べるだけで、そのときの記憶が甦って懐かしい気持ちになります。貴重なアルバムみたいな言葉の羅…

流れる言葉の岸辺から

見知らぬ人間によって書かれた言葉を「読む」という行為は、実は謎めいており、そこに付与された意味を正しくわれわれが読み取れているのかどうか、非常に危ういと言えるのではないだろうか。言葉から意味を汲み取ることの不思議さを、そのままこちらに投げ…

現代に打ち立てられた説話

時間は一本の線のイメージとして捉えるべきものだろうか。過去から現在、そして未だ来ない時に向かって、抗えない流れのなかをわれわれは生きているのだろうか。 われわれのいる場所を現実と呼ぶならば、それは正しいかもしれない。 けれど、物語は、あるい…

それぞれの表現のあいだで

誰かに向かって自分を表現する方法はいろいろあって、それぞれの方法が、まったく別の角度から世界を切り取って、受け取る側に新しい何かを与えてくれる。 話すこと、書くこと、描くこと、歌うこと、演奏すること、多様な中でも共通しているのは、それまで世…

社会から世界へ

――社会とは一体なんであろうか。 山崎ナオコーラ[著] 『この世は二人組ではできあがらない』(新潮社) 大きな問題提起から始まるこの小説の、登場人物は主に二人。小説家を目指す「私」と、学年で言えば一つ上の、紙川さんという男である。「私」は教育出版…

言論の自由で

書かれたものを読むこと、ものを書くことを続けていて良かったなと心から思う、と今日のことを言うのは大げさだろうか。でも、正直まだ夢見心地な余韻は尾を引いている。 大好きな作家の一人である川上弘美さんが、大学にいらっしゃったのである。うちの大学…