読書記録2015
2015年は、幸せな出来事と苦しい出来事の振れ幅が大きい一年だった。うれしいことも、つらいことも昨年以上。そんな気持ちの起伏に寄り添うかたちで読み続けてきた本の数々がある。
今年もまた、大切にしたいと思えるたくさんの本を手に取ることができた。そのよろこびを振り返りながら、個人的今年の10冊を選びたいと思う。
1/18 池内了『物理学と神』
1/28 池内了『宇宙論と神』
1/31 竹西寛子『詞華断章』
2/9 福永武彦『死の島 上』
2/10 村上陽一郎『科学の現在を問う』
2/11 池内了 『科学の限界』
2/25 福永武彦『死の島 下』
2/28 伊坂幸太郎『火星に住むつもりかい?』
3/22 阿部和重・伊坂幸太郎『キャプテンサンダーボルト』
4/15 荻世いをら『ピン・ザ・キャットの優美な叛乱』
4/22 安房直子『風のローラースケート』
5/3 吉田篤弘『ソラシド』
5/4 恩田陸『まひるの月を追いかけて』
5/6 ポール・オースター『ムーン・パレス』
5/12 福永武彦『幼年 その他』
5/13 福永武彦『告別』
6/30 福永武彦『愛の試み』
7/8 伊坂幸太郎『ジャイロスコープ』
7/16 筒井康隆『旅のラゴス』
7/20 森見登美彦『太陽の塔』
8/1 森見登美彦『恋文の技術』
8/2 吉田篤弘『レインコートを着た犬』
8/3 恒川光太郎『雷の季節の終わりに』
8/11 恒川光太郎『月夜の島渡り』
8/12 恒川光太郎『秋の牢獄』
8/13 福永武彦『風のかたみ』
8/14 京極夏彦/柳田國男『遠野物語remix』
8/15 湯本香樹実『岸辺の旅』
8/16 山口拓朗『書かずに文章がうまくなるトレーニング』
9/3 天童荒太『悼む人 上』
9/9 河野裕『いなくなれ、群青』
9/14 河野裕『その白さえ嘘だとしても』
9/17 宮部みゆき『過ぎ去りし王国の城』
10/7 恒川光太郎『金色の獣、彼方に向かう』
10/18 伊坂幸太郎『陽気なギャングは三つ数えろ』
10/21 恩田陸『消滅』
10/31 小川洋子『琥珀のまたたき』
11/1 恒川光太郎『草祭』
11/6 竹西寛子『管絃祭』
11/11 高橋和巳『邪宗門 上』
11/18 高橋和巳『邪宗門 下』
11/28 沼田まほかる『ユリゴコロ』
12/16 恒川光太郎『金色機械』
合計43冊。昨年を6冊下回る結果となり、少しだけ悔いが残る。ただ、人生においてかけがえのない1冊となった長編作品が多かったことを思うと、冊数は仕方がなかったかもしれない。
文句なしで、個人的今年の10冊は以下の通りである。
①福永武彦『死の島(上・下)』(講談社文芸文庫)
②福永武彦『風のかたみ』(河出文庫)
③高橋和巳『邪宗門(上・下)』(河出文庫)
④竹西寛子『管絃祭』(講談社文芸文庫)
⑤恒川光太郎『金色機械』(文藝春秋)
⑥阿部和重・伊坂幸太郎『キャプテンサンダーボルト』(文藝春秋)
⑦吉田篤弘『レインコートを着た犬』(中央公論新社)
⑧小川洋子『琥珀のまたたき』(講談社)
⑨筒井康隆『旅のラゴス』(新潮文庫)
⑩ポール・オースター『ムーン・パレス』(新潮文庫)
同じ作家で2冊選ぶことは避けたかったものの、福永武彦の『死の島』と『風のかたみ』は、テイストがまったく異なる作品でありながら、どちらも素晴らしすぎて、真っ先に選ぶことに決めた。
読んだ本はつねに、次の読書の道標になる。読み終えて、新たに灯る言葉の光をたどって、来年もまた、素敵な読書を続けたいと思っている。