息をつく暇もなく

帰りの電車で座席に座ると、左隣のおじさんが少年サンデー、右隣のおじさんが少年マガジンを読んでいた。
自分だけ何も読まないのもどうかと思い、テストに持ち込むために鞄に入れた漱石の「草枕」の文庫本を開いた。
なるほど、人の世は住みにくいですね。
そんな人の世を作るのも、やはり向こう三軒両隣の人ですが。


さて、今日は一体どれくらいの人たちが天を仰いだんでしょうね。
……こう書くと、ちょっと残念な気分になります。




普段あんまり会わない人たちとゆっくり喋りたいなあとは思うけれど、こっちが喋りたいと思っているだけで向こうは別に喋りたいなんて思っていないことは十分ありうるので、どうしようかとときどき考えます。


考えているだけです。