攻撃的な縦パス

 録画していたサッカー、コンフェデレーションズカップ決勝のブラジル対スペインを、ブラジルの3点目からセルヒオ・ラモスがPKを外すところまで観て消した。当然結果を知ってから観たわけだが、もともと世界トップレベルの個の力に、規律ある組織力とホームの後押しが加わったブラジルの強さに舌を巻くほかない。
 今のブラジルに勝てるチームはないだろうなと思いながら、来年開催されるワールドカップでもしブラジルに勝つ国があるとすればどこなのだろうと考える。
 考えながら、2012年のスペインを観ていたときだって、今のスペインに勝てる国はないのではないかと、相手を鮮やかなパスワークで翻弄する姿に見入っていた。負けるはずがないと思っているチームがあればこそ、番狂わせも面白い。


 緊張感と高揚感の入り混じる中、0対0の均衡が破られるまでの過程にはいくつもの物語があって、人と人との間を切り裂いていくボールがネットを揺らす瞬間、観ている者すべてを惹き込む芸術がそこに生まれる。世界レベルのサッカーは本当に面白い。来年、時差の関係上生で観られる人が少ないだろうけれど、今のままのポジションでいられたら多分、観戦してから出勤できるはず。楽しみである。


 タイトルにあまり深い意味はない。