響く

 それでもときどき、わけもなくかなしさは舞い下りて、胸の奥を静かに揺り動かす。やがてそこから、憂いや切なさを孕んだ濁流が一気に溢れ出す。眠っていた創造力を呼び覚ます出会いもまた、大切にしなければならない縁だと思う。


 ――世界の終わりを聴きながら。