2022-01-12から1日間の記事一覧

物憂さは影となりて消えゆく

竹西寛子『式子内親王|永福門院』(講談社文芸文庫) 形而上へ思いを馳せる和歌が、「新古今集」の頃から存在していたということ。夢とうつつのあわいを彷徨うその言葉に「憂き世」を思わざるをえない(「式子内親王」)。そして、叙景に徹することで逆説的…