僕と彼女が花火をするとき、決まって線香花火が最後を飾った。夜空のてっぺんで華やかに散るよりも、小さく静かに、それでも確かな存在感を残しながら、手元で消えていくほうが、僕も彼女も好きだった。 小学校のときから、毎年僕たちは花火をしていた。それ…
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