2010-07-07から1日間の記事一覧

静かに凪いだ物語の海へ

本のなかに、ひとつの世界を見た。現実に近いようで、けれど確かな隔たりを持った、慎み深くうつくしい、物語の世界である。350ページほどの紙の上、静かに揺らめく言葉たちは、優しい光を放ちながら、読み手をその深遠な世界へと連れ出してくれた。 小川洋…